国語力を育てる確実なアプローチ

 

国語力というすべての学びの土台

 「国語力はすべての科目の基礎になる」とよく言われます。

文章を正しく理解し、自分の考えを論理的に組み立てる力は、算数や理科、社会といった他の教科を学ぶ上でも欠かせない土台となるからです。


しかし、その一方で「具体的にどうやって国語力をつければよいのか分からない」という声も多く聞かれます。

国語力を高める方法として、真っ先に挙げられるのが「読書」です。

現在、メールやSNSの普及によって、子どもたちが日常的に文字に接する機会は昔よりも確実に増えています。

しかし、日常の短いやり取りだけでは、体系的な国語力を育てるには不十分です。

やはり本を読むことが効果的だとされていますが、本を読むのが好きではない子どもも少なくありません

そのうえ、本を読んで感想文を書くことが、国語力をつける最良の方法となります。

しかし、本を読むのは好きであっても、読書感想文を書くことに対して苦手意識を持つ子どもも多いものです。

実際に本を読み終えた後、何を書いたらよいのか頭に浮かばず、一行も原稿用紙を埋められないというケースはよく見られます。

学校の宿題などの課題になるとどうしても書かなければなりませんが、本を読んだ後に無理やり感想文を書かせようとすると、かえって本嫌いを招いてしまう恐れがあります。

そうして、さらに本嫌いの子どもが増えてしまうという悪循環も考えられます。

そのため、強制される課題ではない場面であれば、まずは「少しでも読後の感想を書く」という作業を繰り返し経験させることが大切です。

始めは一文だけでも構いませんので、本を読んでその感想をとにかく書くということを習慣づけていきます。

この小さな積み重ねを何度も繰り返していくことが重要になります。

自分で考えてまとめる力が少しずつついてくれば、自然と感想文の量も増えていきます。

大切なのは、形はどうあれ「継続すること」であり、根気強く続けることで、いつの間にか確かな力が身につくようになっていきます。

長期的な視点で育てる「読解力」

国語力をつけるための王道として、「本をたくさん読むこと」や「辞書をこまめに引く習慣をつけること」の二つがよく推奨されます。

ただし、これらを実行する上で、あらかじめ理解しておくべき重要な条件があります。

それは「長い目で見れば」という条件です。

読書や辞書を引く習慣の効果が、実際の学力やテストの結果として表れるまでにはかなりの時間がかかります。

子どもが本を読むようになったからといって、保護者や周囲の大人がすぐに目に見える効果を求めてはいけません。

読解力とは、一朝一夕で急激に伸びるようなものではないからです。

まずは子どもが読書そのものを好きになり、主体的に本を読み続ける環境を整えることが、長期的な国語力の育成において最も重要になります。

短期間で点数を結びつける「目・指・声」の技術

では、国語のテストの点数は短期間で上げることができないのでしょうか。

結論から言えば、決して不可能なことではありません。

読解力そのものを急激に伸ばすことは難しくても、技術的な工夫によって点数を引き上げることは可能です。

具体的には、問題文や設問を読むときの集中力を高め、うっかりミスをなくす対策を行うことで、テストの点数を上げることができます。

そのために効果的なアプローチが、「目・指・声」の三つの感覚を同時に使うという方法です。

通常のテストにおいて、多くの生徒は問題文を目だけで読みがちです。

人によっては、ただ文字の表面を眺めているだけという状態に近いこともあります。

このように目だけで問題文を追っていると、重要な条件を見落としやすく、いつまで経ってもうっかりミスが減りません。

また、文章の本質的な内容を的確につかむための集中力も発揮されにくくなります。

この問題を解決するために、読解のプロセスに「指」と「声」を連動させます。

問題文も設問もすべて、自分の指で文字をなぞりながら読んでいくのです。

さらに、それと同時に声を出して読んでいきます。

実際のテスト中に大きな声を出すことはできないため、テストの際は「心の中で声を出す」という方法に切り替えます。

これに加えて、重要だと判断した箇所には鉛筆で積極的に印をつけていく習慣も身につけたいところです。

たとえば、文中の言葉をそのまま抜き出して答える問題であれば、該当する文章の部分に「 」をつけて視覚的に目立たせてから解答を書き写します。

また、「〜文字以内で」「共通するものを」といった条件付きの設問であれば、その条件が書かれている部分に太線を引いて強く意識するようにします。

 
習慣化がもたらす確実な成果

 この「目・指・声」を連動させ、鉛筆で印をつけるという方法は、始めたばかりの時期は少し面倒に感じられるかもしれません。

しかし、毎日の勉強の中で意識して取り組むようにすれば、2週間ほどで自然と手が動くようになり、身体に馴染んでいきます。

この読み方が無意識のうちに実行できるようになれば、問題の読み落としや勘違いによるミスは確実に減少します。

その結果として、短期間であってもテストの点数を着実に高めることができるようになります。

さらに、この丁寧な問題の読み方は、国語のテストだけにとどまらず、算数の文章題や理科・社会の資料読み取りなど、あらゆる科目において共通して通用する強力な武器となります。

日頃の学習の中で常にこの動作を意識し、習慣化させていくことが、確実な学力向上への近道になります。