「区別」が作る効率的な学習
効率的な学習の鍵となる「区別」の視点
限られた時間の中で「今、何に集中すべきか」を正しく見極める力が必要となります。
その根本的な考え方となるのが、物事を適切に分ける「区別」という視点です。
日々の授業や自分で行う自習、そして知識を定着させるための暗記学習において、この意識を丁寧に取り入れることで、学力は着実に伸びていくことになります。
学校の授業において、すべての時間を通して完璧に集中力を維持し続けることは、誰にとっても決して容易なことではありません。
学習がスムーズに進む人は、意識の持ち方によって「今は重要な場面か、そうでないか」をうまく区別しています。
先生が重要な公式や核心となる考え方を説明している時は深く集中し、補足的なエピソードや余談の時は少しリラックスして聞き流すといった、強弱をつけた聞き方を身につけることが大切です。
このメリハリをつける考え方は、自分一人で取り組む自習の時間にも共通します。
時間をかけて丁寧に取り組むべき内容と、そうでない部分を明確に分ける姿勢を持つことが、効率化を進めるための第一歩となります。
「できること」より「できないこと」に注力する
勉強を進める上で最も大切なのは、すでに理解できていることや、簡単に解けることを何度も繰り返さないことです。
それよりも、まだ理解が不十分な箇所や、自力ではつまずきやすい部分を重点的に繰り返し、「分かる」という状態へ少しずつ近づけていくことこそが、本来の学習の目的です。
学力が思うように伸びずに悩む人の多くは、得意なことや自信がある内容には進んで取り組みますが、苦手な内容や分からない部分からは無意識に目を背けてしまう傾向があります。
しかし、できることだけを繰り返していても新しい知識や技能は身につきにくいため、結果として学力を向上させることは難しくなります。
ただ漠然と教科書や単語帳の文字を眺めるだけでは、脳への刺激が弱く、記憶を定着させることは困難です。
ここでも、自分の記憶の状態を「区別」することが有効です。
まず、今の定着度を確かめるために簡単な確認テストを行い、今の自分がどれくらい覚えているかを把握します。
そこで正解できなかったものだけを重点的にチェックし、その覚えられていない部分だけを絞って覚え直していくのです。
さらに、再度テストを行って「まだできない部分」をさらに絞り込んでいくというプロセスを繰り返すことで、学習の精度は飛躍的に高まり、短時間でも確実な成果が得られるようになります。
しかし、この小さな一歩を惜しまずに踏み出せるかどうかが、将来の大きな学力格差につながっていきます。
自分自身の弱点から目を逸らさず、正面から向き合って一つずつ克服しようとする地道な努力こそが、成績を伸ばし、目標を達成するための最も確実な道といえるでしょう。

